屋根修理・屋根工事のやね屋です。
雨漏りが発生すると、多くの方が「屋根が壊れたに違いない」と考えがちです。
しかし実際には、屋根以外の部分が原因となっているケースも非常に多く、誤った判断が修理の長期化や無駄な工事につながることがあります。
以下では、雨漏りに関するよくある勘違いと、本当の原因について2つのブロックに分けて詳しく解説します。
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1:「雨漏り=屋根の不具合」という思い込みの危険性

雨漏りの相談で最も多いのが、「屋根から水が入っているはず」という前提で話が進んでしまうケースです。確かに屋根は雨を直接受けるため、原因になりやすい部位ではありますが、実際の現場では屋根に異常が見られないにもかかわらず雨漏りが起きていることも珍しくありません。この思い込みが、原因特定を難しくしてしまう要因になります。
代表的な勘違いの一つが、「天井にシミがある=真上の屋根が原因」という考え方です。雨水は建物内部を伝って移動するため、侵入口と雨染みの位置が一致しないことが多くあります。例えば、外壁のひび割れやサッシ周りから侵入した雨水が、梁や断熱材を伝って天井に現れるケースもあります。この場合、屋根を修理しても雨漏りは止まりません。
また、「築年数が浅いから屋根は問題ない」という思い込みも危険です。新築や築浅住宅でも、施工不良や防水処理の甘さが原因で雨漏りが発生することがあります。特に、屋根と外壁の取り合い部分や、換気口・配管まわりは不具合が起きやすいポイントです。屋根材自体が新しくても、防水層やシーリングが適切に施工されていなければ雨水は侵入します。
さらに、「雨漏りは必ず大雨の日に起きる」というのも誤解の一つです。実際には、風を伴う雨の日だけ雨漏りが起きるケースも多く見られます。これは、屋根ではなく外壁や窓まわり、ベランダなど、横殴りの雨を受ける箇所が原因になっている可能性を示しています。このように、雨の降り方によって発生状況が変わる場合、屋根以外を疑う視点が必要です。
2:屋根以外で雨漏りが発生しやすい意外な原因

1.外壁の劣化
- ・雨漏りの原因として意外に多いのが、外壁の劣化です。外壁に発生したひび割れや、塗装の劣化、シーリングの切れ目などから雨水が侵入し、内部を伝って雨漏りとして現れます。特にモルタル外壁やサイディング外壁では、経年劣化による隙間が原因になることが少なくありません。
2.窓やサッシ周辺
- ・次に多いのが、窓やサッシ周辺です。サッシと外壁の接合部分には防水のためのシーリングが施されていますが、紫外線や雨風の影響で徐々に劣化します。この部分に隙間が生じると、雨水が壁内部に入り込み、室内側に漏れ出します。窓まわりの雨漏りは、屋根と勘違いされやすい典型的な例です。
3.ベランダやバルコニー
- ・ベランダやバルコニーも、雨漏りの原因として非常に多い場所です。床面の防水層が劣化していたり、排水口が詰まっていたりすると、水が溜まりやすくなり、建物内部へ浸水します。特に、ベランダ下の部屋で雨漏りが起きている場合、屋根ではなく防水層の不具合を疑う必要があります。
4.設備まわり
- ・見落とされがちなのが、屋根に設置された設備まわりです。換気口、太陽光パネルの架台、アンテナの固定金具など、屋根に穴を開けて設置されている部分は、適切な防水処理がされていないと雨水の侵入口になります。ただし、この場合も「屋根材の劣化」ではなく、「施工部分の防水不良」が原因であることが多く、屋根全体の修理が不要なケースもあります。
3:まとめ

雨漏りというと屋根が原因だと考えがちですが、実際には外壁、窓まわり、ベランダ、防水処理の不具合など、屋根以外が原因となっているケースも非常に多くあります。侵入口と雨染みの位置が一致しないことや、雨の降り方によって症状が変わることも、雨漏り特有の難しさです。
大切なのは、「屋根に違いない」と決めつけず、建物全体を視野に入れて原因を探ることです。正確な原因特定ができれば、必要以上の工事を避け、的確な修理で再発を防ぐことができます。雨漏りに悩んだ際は、部分的な思い込みに頼らず、総合的な視点で対応することが重要だといえるでしょう。
どんなに注意しても知らないうちにトラブルに巻き込まれることは多々ございます。失敗しないためには相見積もりを行うことが一番のポイントかもしれません。
